〜SOMMELIER’s Comment〜
今回のセットは、南アフリカ、スペイン、オーストラリアの3カ国から、この季節に味わいたいワインを厳選。今や世界を代表するスパークリングワインの一つと言っても過言ではない南アフリカのキャップ クラシック。かねてよりレストランのペアリングでもお出ししていて大好評のスペインの白ワイン。ローヌの赤ワインを彷彿とさせるオーストラリアのシラーズ。厳選ワインとお料理をペアリングして、想い出に残るひと時をお楽しみください。
◯ヴィリエラ トラディション ブリュット
年々クオリティと人気が上昇している南アフリカのスパークリングワイン。このヴィリエラ トラディション ブリュットは、1983年、従兄弟同士のジェフとサイモンが共同で設立した家族経営のワイナリー。南アフリカのみでなく、2003年には、「Domaine Grier」というワイナリーを南フランスでも立ち上げ、数々の賞を受賞しています。こちらのワインは、シャルドネを主体としてピノ・ノワールをブレンド。シャンパーニュ方式で造られ、澱と共に18カ月間、長期熟成を経てリリースされます。
熟したゴールデンデリシャスや洋梨、リンゴの蜜、ほのかなビスケットとトーストの香ばしい香り、果実の味わいが凝縮していて奥行きのあるミネラル感と綺麗な酸味。乾杯用としても、食中酒としても大活躍してくれます。
◯マルケス デ リスカル ブランコレゼルヴァ リムザン 2021
マルケス・デ・リスカルは、スペインのリオハの生産者として国内外で非常に有名であり、スペイン国王家が主催した数々の晩餐会でリスカル社のワインが供される等、優れたワインを産出する長い歴史をもつワイナリーです。今回ご紹介するワインは、このリオハを代表する生産者が、スペインの中でも白ワインの銘醸地として有名なルエダの地において、その土地を代表するヴェルデホから造る秀逸な1本。青リンゴや柑橘フルーツ、森の香り、フレンチオーク由来の香ばしいフレーヴァーが感じられるのも大きな魅力です。
◯トルブレック ウッドカッターズ シラーズ 2021
トルブレックは、創立者デイヴィッド・パウエル氏により1994年に南オーストラリア州のバロッサ・ヴァレーに設立されました。バロッサ・ヴァレーは、世界中のぶどうの樹を壊滅の危機に陥れた害虫「フィロキセラ」の影響を受けなかった数少ないワイン産地の一つです。ウッドカッターズという名前は、このワインの生みの親であるデイヴィッド氏が、かつてスコットランド高地のトルブレックという森できこりをしていた経験に由来しています。このワインは古樹のブドウではなく、バロッサ・ヴァレーの前途有望な新進気鋭のシラーズの畑で収穫されたブドウを使っています。ブラックベリーやブラックチェリーのコンポート、ナツメグやクローヴ、ほのかにメントール香、さらにはチョコレートやコーヒーのフレーヴァーが感じられ、味わいは豊かな果実感と共に、緻密なタンニンとしなやかな酸味がバランスよく調和しています。
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