9

【ワイン資格試験あれこれ vol.1】日本で取得できるワイン資格

ワインは教養?お稽古ごと?

長引くコロナ禍で、おこもり時間をダイエットや資格試験に充てたという話も耳にしますよね。仕事に有利な資格試験もいいけど、もう少し実生活に直結するスキルや教養を身につけたいという方に、「ワイン」というコンテツはいかがでしょうか。

すでに読者のみなさんは、ワインに対して何らかの知識や資格をお持ちかもしれませんし、ワインを良く知らないという方もいらっしゃるでしょう。どちらにしても、ワインのことを知っていると「ちょっとカッコイイ」と見られたりしませんか。

その理由としてワインは他のアルコールとは少し異なり、さまざまな専門知識や「お作法的なこと」があります。ゆえに、やや敷居が高いというネガティブな反応もありますが、だからこそワインにはインテリジェンスを感じさせるのだと思います。

ワインに関するさまざまな資格、認定試験

日本で取得できるワインに関連の資格試験は主に次のようなものがあります。

日本ソムリエ協会(JSA)

  • ソムリエ/ワインエキスパート
  • ソムリエ/ワインエキスパート エクセレンス
  • ワイン検定(ブロンズクラス、シルバークラス) 

WSET ®=Wine & Spirit Education Trust(ワインとスピリッツの教育企業合同)

  • Level1~4

日本で最も有名なのが日本ソムリエ協会(JSA)のソムリエ/ワインエキスパートではないでしょうか。日本ソムリエ協会は、あの田崎真也会長が率いる日本で最も大きなワイン関連の民間組織です。一方、全日本ソムリエ連盟(ANSA)は、シダックス(株)の代表、志田勤一氏が名誉会長を務めています。

また、WSET(ダブリューセット)はロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関で、現在では世界70カ国でWSETの教育組織が運営され、国際的に認められている認定資格です。海外で日本のソムリエ資格をもっていても「それ何?」という感じかもしれませんが、WSETなら海外でも通用するようです。特にプロとしてはLevel 3以上が求められます。WSETの資格試験は日本でも受験可能ですが認定校でWSET専用のカリキュラムを受講する必要があります。

それぞれの団体で筆記と実技(テイスティングなど)がありますが、資格試験は専門知識が問われますし、難易度も上がります。試験内容についてはまた別の記事で詳しくご紹介しますが、一般教養的な内容の「ワイン検定」というものがあります。

まずはワイン検定から

「ワイン検定」は日本ソムリエ協会(JSA)と全日本ソムリエ連盟(ANSA)のどちらもありますが、今回は日本ソムリエ協会(JSA)のワイン検定についてご紹介します。

日本ソムリエ協会(JSA)ワイン検定

 日本ソムリエ協会(JSA)の「ワイン検定」はブロンズクラス(年2回)とシルバークラス(年1回)があります。ワイン検定認定講師による講義(90分)の後、認定試験(40分)があります。ブロンズクラスは、事前に配布されるテキストから栽培・醸造・主要ブドウ品種・テイスティングの仕方・チーズなどについて出題されます。実技はありません。

 ちなみに主要ブドウ品種に関する内容が主になりますが、ブロンズクラスでは、赤白主要4品種として甲州、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、カベルネ・ソーヴィニョン、ピノ・ノワール、マスカット・べーリーA、メルロを取り扱います。さらに覚えておきたいブドウ品種として、アルバリーニョ、ヴィオニエやカベルネ・フラン、ガメイなど赤白合わせて20種を学びます。

合格点は35問以上の正解で、合格率は80%以上です。比較的合格しやすい検定ではありますが、予備知識やその業界での経験がある方は別として、当日の90分の講義だけでは合格はやや厳しいでしょう。出題範囲はそれなりのボリュームがありますから、事前学習は必須です。

しかしながら、ワイン検定ではワインの基本の「キ」を学べるので、この内容がわかるだけでも、ワインショップやレストランに行くのが楽しくなります。認定講師がいる地域であれば全国各地、規定の日程で開催されています。また、講師によっては試験対策講座を開催している場合もあり、そこで一緒に受験する方々とのちのちワイン仲間になる・・・というメリットもあります。

ワイン検定を経て、次なる挑戦はワインエキスパート

ブロンズクラスに合格すると、次なるステップとしてシルバークラスがあります。このシルバークラスは、世界の主要ワイン産地ごとの知識が含まれます。フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、日本で流通しているワイン産地に関する知識を習得することができます。テキストもブロンズクラスに比べかなりページ数が増しますが、地域の料理や国ごとの特色などもわかるようになるので、ここでやっとワインについて全体像がつかめてくるような感覚があるかもしれません。シルバークラスも試験同日に認定講師より講義(120分)があり、その後試験(40分)があります。試験時間はブロンズクラスと同じ40分ですが、問題は70問に増えます。ブロンズクラスもシルバークラスも3択なので、知ってさえいれば回答できますので、それほど難しくはありません。

合格すると合格カードとバッジが届きます。いわゆるソムリエやワインエキスパートに付与されるブドウをモチーフとしたものとは異なりますが、一つの成果として達成感を味わえるでしょう。

例年3~4月、9月にブロンズクラスがあり、11月にシルバークラスがあります。まずはここを目指してワインを学び始めるのが良いかと思います。実際に、私の友人もワインが好きで普段からワインを楽しんでいましたが、知識的にはほぼゼロ。周りの友人に触発されて、ワイン検定ブロンズスクラス、シルバークラスを受験。見事合格し、現在は、次なるワインエキスパート資格取得を目指してワインスクールに通っています。

 ソムリエ/ワインエキスパート資格試験については友人の奮闘記も合わせて、次の記事でご紹介させていただきます。

END

<この記事に関連するワイン>

↓ワイン検定や試験対策にもピッタリなワインセット↓

とことん葡萄品種と向き合う13本から自由に選べる10本セット

一覧ページに戻る

Follow Me!

PC用のフローティングバナー スマホ用のフローティングバナー