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【ワインをはじめようvol.1 】まずは、シャルドネから

どこからはじめるか

はじめて口にしたワインは、白ワイン、赤ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインのどれだったでしょうか。22歳の頃、アルバイト先のトラットリアで飲んだ白ワインが私にとってのファーストワイン。その記念すべき最初の1杯は、イタリアの「ソアーヴェ・クラシコ」だったと記憶しています。

当時はアルコールにはそれほど強くなく、大学時代の集まりでもカルーアミルクやフィズ系などの甘いカクテル1杯で出来上がってしまうほど。ビールや日本酒など辛口のお酒は苦手で、当時はまだ「お酒を美味しい」とは思っていませんでしたね。 

そんな私がワインは「美味しい、これなら飲める!これならすぐ出来上がらない(笑)」と感じました。バイト先ではワインを提供していたので、お客様に「これとこれはどう違うの?」「どれがおススメ?」など聞かれることもしばしば。そうしたこともあり、ワインを知ろうと思い、ワインを日常的に飲むようになりました。そして、かれこれウン十年が経ちました。

タンニンがほとんどない白ワイン

ワインがすっかり好きになった私は、白ワインから徐々に広げていきました。まずは、バイト先に置いてあるワインからスタート。『ソアーヴェ・クラシコ』、『マコン(白)』、『ボジョーヴィラージュ』、『フリュイ・ド・メール』、『シュヴァルツェ ・カッツ』などです。

ワインには赤、白、ロゼ、スパークリングワインの他、最近ですとオレンジワインなどがあります。手に入り易さとして、赤ワインか白ワインに的が絞られるでしょう。赤ワインには渋味の元となるタンニンがあり、タンニンはブドウの種や果皮に多く含まれています。赤ワインはこの種や果皮を一緒に醸すので、あのような赤ワイン特有の赤い色調と渋みを伴う味わいになります。これがワインビギナーにとってはハードルになる場合があります。

一方、白ワインは果皮と種を取り除いた果汁のみを醸すのでタンニンがほとんどありません。また一般的に赤ワイン用のブドウ(=黒ブドウ)よりも白ワイン用のブドウ(=白ブドウ)の方がタンニンは少ないので、白ワインにはタンニンがほとんど含まれていません。

ワインの味の構成要素は、酸味、甘味、渋味が主で、ブドウ品種によっては酸がマイルドなものやタンニンが少ない品種もあります。しかし、当時はブドウの品種の特性など全く分からなかったので、裏ラベルやPOPに記載されているコメントなどを参考に自分の好みを探っていきました。赤ワインは「ライト、ミディアム、フルボディ」などで表現され、白ワインは「辛口、やや辛口、甘口」などで味わいを表現していることが多く、初心者にはボディの表現よりも辛口、甘口の方が分かりやすいという点も白ワインの方が入りやすい理由ともいえるでしょう。

さらに、ワインを飲み始めた頃は、比較的ライトボディのシンプルなワインを飲んでいました。樽熟したものはあまり飲んでいなかったと思います。そもそも熟成方法についても全く分かりませんでしたから、そのワインが樽で熟成されたものなのか、そうでないのか気づいていませんでした。

一般的にステンレスで醸造したワインや新樽率が低いワイン、樽熟成がライトなものであれば、ワインビギナーでも受入れ易いと思います。ステンレスタンクで醸造・熟成されたワインは果実味が豊かでクリーンな味わいになりますので飲みやすいです。

もし候補を上げるなら、シャルドネ

「ワインは出会い」とも言います。ワインをはじめようとしたときに、何から飲むべきというものはないと思います。友人から薦められたとか、たまたま飲んで美味しかったとか、そんなきっかけで良いと思います。それでも、何か基準みたいなものが欲しいというのでしたら、まずはシャルドネからスタートしてはいかがでしょうか。

私のファーストワインはシャルドネではなかったのですが、今になって思うのは、シャルドネは本当に様々なスタイルがあって、あれほど化けるブドウ品種はないなぁということです。そして、シャルドネのワインはあらゆる国でありますし、さらに樽熟している、してないないなどのスタイルも実に様々です。

そしてできれば、樽熟していないシャルドネのワインからスタートすることをおすすめします。ブドウ本来の酸味や果実味などが捉え易いと思います。

少し専門的なことをいいますと、シャルドネはブドウ品種ではニュートラルな品種です。「ニュートラル品種」とは香りや味わいに特別な個性がないワイン用ブドウ品種のことです。シャルドネや甲州などがそれです。ニュートラル品種は気候や土壌によって味わいが大きく変わるため、同じシャルドネを使ったワインでも産地や醸造の仕方によってかなり異なるワインになります。それゆえ「あなた色に染まるシャルドネ」などとも称されることもあります。

ちなみにニュートラル品種に対して、香り成分が強く、華やかなブドウ品種を「アロマティック品種」といいます。

話を戻しますと、まずは、このニュートラル品種の代表格であり、「白ワインの女王」とも称されるシャルドネからはじめるのがよいかもしれません。

アンオークド シャルドネ(樽熟していないシャルドネ)

さて、ワインビギナーにとって、樽熟成しているシャルドネかどうか、ぱっと見わからない場合があります。それを明確に記載しているのが、コノスルのビシクレタ・レゼルバシリーズのシャルドネです。エチケットにもはっきり「UNOARKED CHARDONNAY(アンオクード・ シャルドネ)」と記載しています。

価格も1,000円以下とお求め易く、それでいてクオリティもしっかりしており、コストパフォーマンスが非常に良いワインです。ここをまず出発点として、アロマティック品種との比較や樽の影響を強く受けているワイン、産地ごとの差、そして銘柄やワイナリーなどの造り手のスタイルなどを比較していくのがおすすめです。

END

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